【完】彼を振り向かせる方法




また首を傾げて私の後ろ姿を見つめるカケちゃん。



…ここでいい、かな?




とりあえず教室付近を離れて、普段はあまり使わない階段の裏に彼を連れ込んだ。



うん、ここなら人目気にならないし…いいよね。




「どーした?」



腕を離すのと同時に、カケちゃんは目を見開いて言った。



「お願いって、なに?」


「あの……ね、先輩と…デート?することになって…」


「お、マジか!よかったじゃんか」



そう言って、ニッと笑って喜んでくれる。



「…うん、だけどね…初デートで……どうしたらいいのか分からないんだよね」


< 72 / 401 >

この作品をシェア

pagetop