【完】彼を振り向かせる方法
「デートはいつなの?」
「えっと…来週の土曜日…かな」
「じゃあ早めの方がいい…よな?」
「いやその…できれば、金曜日の放課後…とか、ダメかな?テスト最終日で午後授業ないし…」
テスト勉強を怠るわけにもいかないし…
ってこれじゃあ、お願いしてるのに都合ばっかり押し付けて申し訳ないかも…。
けど、そんな不安を取り除くように、目の前のカケちゃんはニッと歯を見せて承諾してくれた。
優しいな…カケちゃん。
やっぱり、こうゆうところもモテる理由の一つなんだよね。
「ごめんね、休み時間邪魔しちゃって」
「…アイス十個で許したる」
「えー?それはさすがにお腹下すって、やめときな」
教室に戻る間、私たちはそんな他愛もない話で盛り上がっていた。