新撰組~時を超えた出会い~

-土方said-

総司がこの場から逃げた後、斎藤が来た。

「副長、ご報告です」

「そうか。新見さんのほうは何かつかめたか」

「はい」

斎藤のことを話そうとしていたので

「あぁ、話はあとで聞く」

「はい」

「黒崎の方はどうだ?」

「それが、黒崎が副長命令だとわかっていたようで」

え・・

「それってつまり、ばれたってことか」

「申し訳ございません」

そういって、斎藤は顔を下げた。

「いや、大丈夫だ.黒崎の方は何か怪しいところはなかったか?」

「・・・怪しいといいますか、黒崎は、
“・・・私にどうしろっていうの?”

“・・・私が死んで悲しむ人なんているの?”

“ねぇ、あなたは誰かのために自分の命を捨てるとこはできる?”

などと言っていました」

何かすごく、・・・・なんというか、思い詰めている言葉だ。

「そうか。ご苦労だった。新見さんの方も聞かせてくれ」

「はい」

そして新見の方の報告を聞いた

< 71 / 83 >

この作品をシェア

pagetop