ｻﾗﾘ-ﾏﾝと女子高生

「やばい!遅れる!」



「え?今度は何に?」



数学も由梨のおかげで無事答えられて、
他の授業も何事もなく終えて、
LHRだって担任の先生がいつも「じゃあ帰ろうか」とだけ言うはずなのに!



「今日ﾊﾞｲﾄ5時からなの!」



なんで今日に限って先生の話が長いの?!



「頑張れ千咲!走れば間に合う!」


「それは由梨の体力ならでしょ－?!」



ﾒｲｸﾎﾟ-ﾁから化粧道具をあさりながら私は答える


ｸﾞ-ﾘﾝｶﾌｪは化粧をしてきなさいと店長に言われている


前に一回だけすっぴんで行った時に次からは絶対に化粧をしてきて、と念を入れられた程だ


電車でするのははっきり言ってどうかと思う


みっともないから千咲はしないのよとお母さんに小さい頃から言われてたせいかもしれない



「しょうがない!痩せると思って!」



「…たしかに!よし、頑張って走ってみる!」



急いでるから今日は化粧薄くていいや