サラリ-マンと女子高生
「あら、千咲ちゃん」
川上さんが何か言おうとした時お店の方から私を呼ぶ声がした
「あ、真美さん!」
その声は同じ時期にバイトを始めた、一番仲の良い一つ上の真美さんだった
「お疲れ様です!」
「隣の人は?もしかして彼氏?」
真美さんは恋バナに目がない
案の定川上さんを見ながら目をキラキラさせていた
「違いますって!ただの道案内です!ね、川上さん!」
「え、ああうん」
いきなり話をふられた川上さんが慌てて返事をする
「じゃあ本当に私はここで!ホワイモカ飲んでみて下さいね!」
「…」
川上さんから返事はなかった
なんだろ…
さっきまであんなに丁寧に返してくれてたのに
川上さんを見てみると何か考えている感じだった
どうしたんですか?と聞きたいところだったけど時間がない
頭を下げて私は走り始めた
それと同時に川上さんが私の名前を呼んだことなどこの時はまだ知らずに、
ただただ駅に向かって私は走っていったんだ…