俺とあたしがウソを吐いた日。
頬の熱が一気に冷めていく。
そりゃ、そうだよね。
あたしなんかがヒロインみたいになれるわけがないもん。
「はっ、クラスメートォ?
じゃあいーじゃん」
「よくねぇよ」
「あ?」
「大事な、クラスメートなんだよ。
さっさとどっか行けよ!」
怒鳴って睨んだ灯汰。
中学生とは思えないような眼力をしている。
「くそ! うっぜ」
ナンパ男は負け犬よろしく去って行った。
……何だったんだろ。