俺とあたしがウソを吐いた日。





「アプリコットのシャーベットひとつと……?」

「──じゃあ、ザクザクショコラで」



気がつけば、断れずにアイス屋に着いてしまっていた。

会話もなかったのに、杏実は気まずさなんて感じていないらしい。



「空いててよかったね」

「時期的に、夏じゃねぇしな」



ヤベェ。緊張する。



でもまぁ仕方がないか。

久しぶりに話すんだから、そりゃ緊張だってするっつーの。






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