俺とあたしがウソを吐いた日。
「好き、だ」
言葉に反応して、頬が紅潮する。
でも……。
「……、して?
どうしてそんなウソ吐くの⁉」
もう、ヤダ。
こんなに残酷なウソってないよ。
堪えることが辛い。泣いてしまいたい。
「ウソじゃねぇ」
「あの日と一緒なんだよね?」
「違う! 信じてくれ……」
うつむく灯汰を見てられなかった。
「だって……仲よくできないんでしょ?」
「──それは、好きだから。
友だちになんて戻りたくないんだよ。
お前と違って、『クラスメート』じゃ嬉しくない……!」
なに、それ……。