奇跡のお皿


帰宅した美咲は、

「よかった、無事だったのね〜。」

と、母親の久美から抱擁を受けた。

美咲自身も、無事を喜びたいのだが、

「私、中学生だよぉ。」

と、久美の肩を軽く叩いた。


「あっ、ごめんね…。」

久美は美咲を自分から離し、もう一度無事に帰宅した愛娘を見つめたあと、表情を曇らせた。


「怜奈おばちゃんがね…。」

声を詰まらす、久美を見て美咲はハッとした。


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