君に逢いたくて~最後の手紙~
数十分後。



美夏はほんとにすぐに来てくれた。




「梨衣奈!大丈夫?」



「美夏~!グスっ!うぇーん」



止まっていた涙が、また流れ出してきた。




美夏は私を抱き締めてくれる。



中3の時のように…。



「大丈夫だかんね?あたしがいるから!」



ありがとう…美夏…



「とりあえず帰ろっか」



「うん」



美夏はお母さんに車で送ってもらって
来たみたい…


私はその車に乗せられる。



「あらま!梨衣奈ちゃん!大丈夫?」



「はい。すいません…」



「いや、いいのよ」



美夏のお母さん、優しいな。


「行くよ」


そう言って車は走り出した。
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