君に逢いたくて~最後の手紙~
その瞬間にあの男たちの顔が
浮かぶ。



「う、やだ!」


私は怖くなって声をあげた。



「大丈夫!もう大丈夫だよ!」



美夏がまた私を抱き締める。



美夏…


あったかい……



「うん…」


そして車は数十分走り、
家に美夏んちに着いた。




「よし!着いたよ」


そうお母さんが言った。



「梨衣奈、降りて?」


「うん」



美夏に優しく言われ、私は
車から降りた。



―ガチャ


「さあ、梨衣奈ちゃん、今日は家に
泊まりな」



「はい…ありがとうございます。
失礼します」



私はそう言って中に入った。


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