君に逢いたくて～最後の手紙～

店員さんはそう言って歩いて行った。



「梨衣奈ちゃん、なんか今日
可愛いね？」



向井君が突然そんなことを
言ってきた。




「え、そうかな？」



「うん。可愛いよ」



なんか男の子に可愛いって
言われるのって、恥ずかしいな。




「向井君も今日、おしゃれだね」



私がそう言うと向井君の頬が
かすかに赤く色づいた。




もしかして、照れてるのかな？



「…ありがとう」



そう言った向井君の頬は、
さらに濃く色づいた。



男の子でも恥ずかしいのかな？






しばらくして、料理が運ばれてきた。



「いただきます」



1口食べてみると、
とてもおいしかった。



「どう？おいしい？」




笑いながら聞いてきた向井君。



「うん！おいしいよ」



「そっか。よかった。
いただきます」



その後2人で他愛もない話をしながら



パスタを食べ終えた。



「はあ、お腹いっぱい。
おいしかった。」



「おいしかったね」



「うん」



ほんとにこのパスタはおいしかった。



いつか優斗と食べに来たいな。



私は無意識に、そんなことを
考えていた。



私たちは会計を済ませ、
店を出た。



「ねえ、まだ時間大丈夫？」



時間？


今日は予定ないし…。