君に逢いたくて~最後の手紙~
何度かけても繋がらない。



はあ…



梨衣奈…どこにいるの?



私は電話をかけるのを諦めて、
梨衣奈んちに入ろうとしたその時。



後ろから誰かの声がした。



「ねえ!」


突然聞こえた声に、私は振り返った。



「え?わた……し……」



私はそこに立ってる人を見て、
思わず固まった。




…え!?


ゆ、ゆう…と?



いくら会ったことがちょっとしか
無いからって…見間違えるはずがない……。




親友の、大好きな人なんだから…。




「…ゆ……う、と…?」



私は問いかけた。



「そう」


すると優斗は、私の質問に
そう答えて、少し笑った。




優斗……。



私の目は、涙で溢れている。


うっ!


優斗ぉ~。







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