君に逢いたくて~最後の手紙~
実は優斗のお父さんは社長さんで、
海外に会社を持ってるんだ。



でも家は普通で、
私んちの隣。




お父さんはいつもは日本にいるんだけど、
たまに会社に用事があるときは、
お母さんと海外へ行く。




そのうちは、家には誰もいないから、
いつも私んちに泊まりに来ていた。





「俺、入院しながらも、なんとか
勉強も頑張ったんだ。
少しずつだけど…」



そうなんだ…。


優斗、すごいね。




「で、リハビリしてるときは大分元気に
なっていたから、毎日毎日勉強ばっか
してた。


なんか…学校に行けないのが
寂しくて。

友達もいなくて。



でも勉強してたら、
そんなこと、忘れることができた。



みんな嫌いって言うけど、
俺は楽しくて仕方なかった。



そしたら父さんにお前は頭が
いいんだなって言われて。



16歳になったら、
高校には行かずに、父さんの
会社の子社が日本にあるから、
そこで働くことになった。


住むアパートも用意してくれている」









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