君に逢いたくて~最後の手紙~
そのあと、優斗は私の作った卵焼きを
きれいに食べてくれた。



私は、食器を洗いながら、

「なんだか新婚さんみたい」

そう思った。





よし。準備完了。



私は高校に行く用意をすべて終えて、
優斗のいるリビングに行った。



「優斗、行こ」



「うん」




私たちは一緒に家を出た。



私の高校と、優斗の会社は
真反対にあって、いつも
しばらく歩いたあと、
2本道で別れる。





「じゃあ、またね」



私は優斗に手を振った。




「うん、バイバイ」



優斗が振り返してくれたのを確認して、
私は高校の方に向って歩きだした。
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