君に逢いたくて~最後の手紙~
言葉ではそう言うものの、
本当はすごく心配だよ。




そう思いながらも、
私は今日も優斗とたくさん話をした。




優斗と過ごす時間は楽しくて…
気が楽になって、でも…
時間がたつのが早く感じる。




ほら…もう帰る時間…。




「優斗、私帰るね。ちゃんと
寝るんだよ?」



「ああ。わかってるよ。
じゃあな」



私は優斗に笑顔を見せて
病院をあとにした。



そして昨日と同じように帰る。




家ではみんな心配そうに
私の帰りを待っていた。





「大丈夫?」



「うん」



そのあとすぐご飯を食べたけど、
喉を通らなくて、残した。



優斗が心配で心配で…。


何かをする気力がない。



けど…私の生活は変わらない。


朝学校に行って、
放課後は病院。



何もしたくなくても、
やらないといけな。


だから私は、精一杯
頑張った。








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