君に逢いたくて~最後の手紙~
私はそう言ったあと、
最後にその冷たい唇にキスをした。




…そして……優斗は果てしなく
広がる青空へと旅立った。



同じ場所から出てきた優斗は、
跡形もない灰になっていた。



愛しかった目や唇、手、温度は…
もう無い…。


もう、何も残ってない…。




もう…あの優しい笑顔を見ることは
できない…。



もう…あの温かい温度を
感じることはできない…。



もう…あの優しい声は聞くことが
できない…。




…どうしよう…。



まだ信じらんないよ。


受け入れられないよ…。




…でもこれは…全て現実なんだ…。




そのあと、私は優斗の
お母さんに1冊のノートを貰った。



優斗が入院してる間、
ずっと大切に持っていた
ノートらしい。



表紙には、男にしてはキレイな
字で、『日記帳』と
書いてあった。



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