君だけに。

「おはよーっ」

「ちょっと、瞳美借りていー？」


遥夏君が、
笑顔で私に許可を取るが

ダメな訳ないってことで…

「どーぞどーぞ！」

「あはは、ありがとー。

瞳美、来てー」

「遥夏、もっと声のトーン落として！

私、女子に睨まれてるし！」


「え、何で？」

遥夏君の天然な事といったら…


「まー、いーや。瞳美がなんかされても

俺が守るし。」

「あんたには無理よ。」

「何で！？他に好きな男でもいんの！？」

「冗談。遥夏に守ってもらう。

遥夏しか、無理。」

「いー子。いつまでも俺に守られとけ」

「ちょ…っ。恥ずかしいしやめてよっ」


二人はそんな会話をしながら、教室を出ていった。