君だけに。
放課後、今日は水泳部が
休みだから、
心と帰る用意してたのに
先生にクラスの提出物を運ぶよう言われた。
「ごめん、心先帰ってて。」
「…貸して。俺が行く」
心が私が持ってた重い40人分の
ノートを軽々持ち上げた。
「えっ!大丈夫だよっ?」
「いー。」
そういって、心が歩き出す。
…紳士! 見た!?かっこよすぎ!!
そう思いながら、残りの冊子を持って
心に付いていってると、
職員室の前まで来たとき、女の子によびとめられた。
あ、もちろん心が。
「んー、ちょっと待って」
心はそう言って職員室のドアを開けて
先生にノートを渡した。
そして、
「待ってて、すぐ戻ってくるから」と、
私に言い残して去っていった。