君だけに。



ガチャッ…

扉を開けて、電気を点ける。

わー…ちょっと、部屋変わってる!!

「座っていいよ」

「あ、うん。ありがとう」


なんか、シンプルで綺麗に片付いてる。

男の子の部屋。

あんまり物がない。
昔からそうだったけど。

心の部屋は、いつでも私より綺麗だったのさ。

へっ。


「解らない所のテキスト開いといて。

飲み物持ってくる。」


「うんっ。ありがと。」



そうだ。緊張してる場合じゃない。

テストという悪夢が待っているんだ!


心だって、私を赤点から救おうとしてくれてるのに

頑張らなきゃ!!


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