君だけに。
「ごめんごめん…!
で!?」
「襲ってないよ。まだ。」
上から、遥夏君の声。
見上げるといつもの爽やかスマイルで
「瞳美、神崎おはよ~。」と言った。
「遥夏…っ」
昨日の今日で、恥ずかしいのか
瞳美はまた腕に顔を埋めた。
それにしても、「襲ってないよ」の後に
「まだ」がついてたよね…?
「瞳美、照れてんの?」
「照れてない!」
「じゃあ、顔上げてー」
「ヤだ!」
「じゃあ、襲っていい?」
「はああああーーぁ?」
「うるさい」
瞳美の声を、心が静かな声で遮った。
「おー、心おはよ」
遥夏君が、火照りまくってる彼女をおいて、心に話しかける。