君だけに。
「…こ、ころ…?」
くたっとして、
少し息をあげながら
心を見上げる。
夢じゃないと感じるとともに
込み上げる不安。
そして、口の中には大好きなイチゴミルクの飴。
「香澄…好きだよ…」
心が、小さい頃から変わらない
綺麗な薄いグレーの瞳で、
私を見つめた。
「…や…」
私は心から遠ざかった。
できるだけ、遠く。
「香澄…?」
だめ。
「ねえ、どうしたの?」
イヤ…っ
「か―…」
「来ないで!!」