君だけに。

本当の気持ち。

SIDE：高峰 瞳美


「―…って、訳なの…」


「分かった。つまり、あんたは

幼馴染みとしての 好きが、辛いんだ」



「…うん。多分…そう、なのかな…」



テスト前というのに、
急に香澄ん家に呼び出された私。



どうもこうも西川に、最悪な態度をとってしまったしい。



自分の気持ちについていけなくて、


辛くて、自分がウザイんだって。

で、一人じゃどうにもできず

むしろテスト前にメンタル最悪な訳だから、私に助けを求めたと。



んー、ていっても…

私は西川が、香澄を

「男として」好きだってこと
知ってるからな～…


「あんたは、とりあえず西川が好きなんでしょ？」

「…うん。」


だったら、なんも問題ないのに。


「西川を最悪な態度で傷付けた傷は、

あんたにもあるのよ」


「へ…？」


「西川を傷付けて、苦しい？」

「…うん…」


「西川にそんな顔させて、嬉しい？」


「…ううん。やだ。」


「でしょ？あんたも傷付いてる。

全部、香澄が本当の気持ちを

言わなかった結果じゃん。」