おっかけ!


4月18日。1週間後。

渚とのなかもふかまりました。

今日から仮入部がはじまります。私は、料理部。渚は、陸上部です。

みためからしてそんな感じがします。

渚は、中学の時から陸上部だったそうです。私は、帰宅部。


『小春ぅ?今日から仮入部だね。』

『そうだね。』

『帰りどうする?部活ちがうから…』

『終わったら、校門で待っとくよ。仮入部の人は、5時までみたいだから。』

『わかった。じゃあまたね。』

渚は、他の友達と部活にいってしまいました。
料理部は、このクラスで私と瀬戸内凛(せとうちりん)だけです。

仮入部初日、少し遅れます。だって…提出しなければいけないプリントをいろいろ記入するの忘れてたので。

『凛ちゃん、今日これやらなきゃいけないから先いってて…。』

『うん。わかった。』

おっとりの凛ちゃんは、もう部活開始時刻というのにゆっくり歩いて家庭科室に向かっていきました。

よしっ!プリント完成しなきゃ!

まぁ、一枚だけだから楽勝楽勝。



『ちょうどよかった。』

教室に誰かが入ってきました。先生です。あっ!先生の名前は、河内実咲(かわちみさき)といいます。みさっきーという愛称で親しみられています。

『みさっきー、どうしたんですか?』

『これやっといてくれ。』

先生は、大量のプリントとホッチキスを私にあずけました。

えっ?もしかして、これ全部私がしろっということなんですか?

『そうゆうことだから、がんばれ!』


そうゆうことって…。
無理ですよぉ。今日は、仮入部があるんですから。

あぁ…


私は、仕方なく作業をすることにしました。

そらは、青から少しオレンジ色になっていました。

半分ぐらいできあがっていました。


『なぁにしてんの?』

私の肩が、少しあがりました。

びっくりした…。


『ドア開く音ぐらいたててよ、榊原くん。』

『えっ?ドアあいてたよ??』

あっ…先生がドアしめわすれたのかぁ


『僕も手伝うよ。』

榊原は、自分のいすをもってきて、私の前に座りました。

『これ、1人でやったの?すごいじゃん。』

榊原くんって、本当に優しいね。

『そうだよ。』


『へぇー、おつかれさま。』

榊原の手は、私の頭の上にのって、左右にゆれました。


『いい子、いい子。』

えっ…??!!なんですかぁ?!
これって、小さい子が親にやられる仕草ですよね?


榊原くんは、ニッコリわらっていました。


かっかわいい。榊原くんってかわいい。


『今、僕のことかわいいって思ったでしょ?』

『えっえっえっ…』

『同情してる小春ちゃんかわいいぃ。』


かわいいのは、榊原くんのほうだって。

『私は、かわいくないよ…。ブスだよ…』

『かわいいって…。ほら…。』


私の世界が一瞬かわりました。
私の唇に何かがあたっています。
私は、目をあけました。すると、また目の前に榊原くんの顔が…。

これって…まさか…




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