おっかけ!

3月13日。

公立高校受験日。今日は、私の親友の海の大切な日です。
海は、2次元ヲタクですがいつもテストでは、トップ10にはいっています。
私は、よく海に勉強を教えてもらっていました。
海の勉強方法は、すごくわかりやすかったです。しかも、何度も私が同じところを間違えてもイヤな顔1つせず、笑顔で教えてくれました。
海のおかげで、若之宮高校に受かったのかもしれません。本当に感謝しています。



4月10日。若之宮高校入学式。

昨日の夜、明日が楽しみで眠れませんでした。どれほど、朝になるのをまってたのでしょう。

私は、6時におきました。すぐに春休みに届いた制服に着替えました。

鏡の前にいってその姿をみたした。私の夢が1つ叶いました。千晶くんと同じ制服。夢見てました。

家族と玄関の前で記念に1枚、写真をとりました。家族といっても、おばあちゃんと私だけです。

大切においときます。
そのあと私は、学校に向かいました。

やはり人数は、多かったです。全部で6クラス。一クラス35名。さすが都会です。
そして私のクラスは、1組でした。私は、2年生の女の先輩1人に教室まで案内されました。

この先輩は、いいですね。なぜって?
そんなの決まってるじゃないですかぁ。千晶くんと同じ学年ってことですよ。

羨ましいです。でも、今日でそれは、おさらばです。千晶くんとは、同じ学年なんかじゃないけど、同じ学校に通えてるんですから。
もう、『羨ましい』とか思いません。これからは、みんなから羨ましいと思われる側になりたいです。

そんなことを思っているうちに、入学式が始まってしまいました。

入学式では、1組出席番号順に名前が呼ばれます。名前が呼ばれたら『はいっ』といってたちます。
これは、毎年恒例のようです。

『神山小春!』

名前がよばれました。ちゃんと

『はいっ!』

って大きな声でいいましたよ。千晶くんに私自身を覚えてもらいたかったから。

でも、今日千晶くんは、この場にいるのでしょうか。いなくても、まぁいいでしょう。目立って噂になればいいので。

みなさん、私を覚えてくださいね。


『能條海!』

『はいっ』


あぁ…海かぁ。卒業式いらいだなぁ…。なんて思っていました。でも、まってください。海は、近所の公立高校を受けたはずでは?

まさか、落ちたのか?そんなはずは、ない。だって海は、学年で1位2位をあらそうぐらいの頭の能力をもっているのだから。

もしものことがないかぎり、落ちることはないのだから。

じゃあ、なぜここに?
不思議で仕方ありませんでした。海が名前が呼ばれたのは、4組をよんでいる時でした。なので海は、4組です。

時間があれば、4組にいって海にあいにいこうと思います。
それか、メールで…。

でも、公立高校におちていた場合、メールだと相手の表情がわからないので、ちゃんと直接あってききたいと思います。

< 5 / 28 >

この作品をシェア

pagetop