吹奏楽部の恋愛事情
「とりあえず、理由はわかったけど・・・
これからどうするかだな。」
「てかもう言ったら良いんじゃない?
愛だって分かってくれるでしょ?」
桃華は割とサバサバしてるから、
あっさりそう言い放ったけど・・・
俺としては、
まだ愛羅に説明する勇気がでず・・・
「いや、まだ言わないどく。
今は、そっとしといてほしいんだ・・・」
目線を落とし、
そう呟いた。
「まぁ、確かにまだ言えないか。
それに、あいつもまだ落ち着いて話し聞けないだろうし・・・」
春貴の言葉に、
俺と桃華は無言で頷いた。
「じゃ、セクション練習いくか!」
春貴の明るい声に、
少しだけその場の空気が明るくなった。
いつもふにゃふにゃしてて、
桃華に怒られている春貴だけど、
やっぱこういう時は頼りになる。
俺らは音楽準備室の扉を開け、
箇々のセクション場所に向かっていた・・・