鳥かごの少女
なみだはほうたいにしみて、みられることはありません。

でもごしゅじんさまにはみすかされているようで、ときどきはずかしくなるのです。


「はやく、だいてください。わたしはごしゅじんさまをあいしているのです」

「わかったよマリア」


おおきなべっとにたおれたわたしのなかにごしゅじんさまがはいってきたのがわかりました。

おもわずこえがもれてしまい、すぐになにもわからなくなりました。

ごしゅじんさま
わたしをわたしをわたしをわたしを
あいして、あいして、あいしてください。

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