鳥かごの少女

頑丈そうなドアを開けてすぐに大きなベットに横たわる少女に目を奪われた。

目を厚手の黒い布で隠してはいるが、美しい容姿をしていることはすぐにわかる。

思わず、ため息が洩れた。


「……あなたは、だれ」

「あ…アンナです。あの、今日からお嬢様の、お世話をさせていただきます」

「そう」


顔をこちらに向けるでもなく、寝返りをうった少女には首輪と手錠のようなものが嵌められていた。


「わたしは…おかしいでしょう?」

「え?あの、別に…」

「あなたもいまはおちついているけれど、そのうちおどろくのだわ。みんなそうだったのだもの」


少女は、そう言ってタオルケットを頭まで被り直した。
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