TABOO ⅩⅡ~最後の秘密~


「どこに異動だっけ?矢吹」


窓辺に立つ背中に「長崎」と返し、また沈黙が訪れる。


最後の行事となる離任式も無事に済み、ホッとしてる所へ突然現れたのは、数日前に卒業していったはずの彼だった。


「聞きたいことがあって」


そう言われても心当たりがなかったけど、戸惑いながら部屋に入れた。


こんな風に会うことも最後だってわかっていたから。


< 3 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop