【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
「……ていうか、話ってなに?」
とりあえず、この雰囲気をどうにかした
くて、そう尋ねた。
聞きたいことがあるって言われたんだも
ん、確か。
「ああ……じゃあ単刀直入に言うけど、
和馬って───誰」
「!」
まさかまた、香坂からその名前が出てく
るとは思わなくて、目を見張る。
前に保健室でも一度聞かれたとき、私は
関係ないとはぐらかしたんだ。
もう、諦めてくれたと思っていたのに。
「どう、して」
「……ずっと気になってたんだ。気にな
る事は放っておけない気性だって言った
ろ?それに、委員長のことならなんでも
知りたい」
じっと、そらすこともせずに見つめられ
て、何も言えなくなる。
「ていうか、質問に答えて」
そう催促されて、グッと言葉をつまらせ
る。