【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
三章 『帰ってきた幼なじみ』
◆真夏の誘惑 ─禊side
ジリジリと照りつける太陽が、殺人的な
日差しで攻撃してくる。
8月だというのに、学校に居るのには理
由があった。
「実行委員ー、次はどうすんだよー?」
「香坂くんっ!これで良いかなぁ?」
「香坂くん次は何すればいいのー?」
「おい香坂ー」
四方八方から寄せられてくる質問。ナニ
コレ。拷問か。
俺の口は、どう足掻いたって一つしか無
いわけで、必然的に答えられるのも一つ
ずつだけで。
そんないっぺんに喋られても、困る。
「とりあえず……ちょっと落ち着け」
そんな風に苦笑いしたものの、一番テン
パってるのは俺だった。
8月にも学校に集まっているのは、文化
祭の準備があるからで。
実行委員の俺がサボる訳にもいかない訳
で。