【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
それならいっそ委員長の事を壊してしま
おうと。
それがある意味での進展になるんだった
らそれでもいいと思ったし。
"好きだ"って告白してしまおうとも、考
えたけど。
ケーキ代、なんて無理やりすぎる理由を
こぎつけてしまったのは、やっぱり怖か
ったからなんだ。
"好きじゃない"とはっきり言われるのが
怖かった。
「───……香坂」
あの日の委員長との出来事を思い出して
いたら、ふと、その愛しい声がゆるりと
流れてきて。
ふりむけば、俺の目をまっすぐ見つめた
委員長が立っていた。
「委員長……やっと、合った」
「え?」
掠れるこえを押し出せば、意味がわから
ないというような怪訝な表情をされて。
「視線……やっと、合った」