【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
◇保健室 ─希美side
『希美ちゃんっ―――……』
ジャングルジムから落ちる間際で、映っ
た彼の表情は、すごく驚いていて。
大丈夫だよ、心配しないで―――……
「和馬(かずま)、君……」
そう呟きながら目を開けると、広がって
いたのは、思い描いていた景色とは違っ
た。
―――真っ白な、天井。
ああ、あれは夢か……。随分と懐かしい
夢だったな……。
そういえば、萌を庇って意識を失ったん
だと思い出す。
あの日と、合わせて、意識を失ったのは
二回目ね……。
そんなことを思いながら、無性に、彼に
会いたい、と願った。
しかし―――