【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~




流し込まれた甘い声が、身体中を巡って
、ピリピリと麻痺させるみたいに、身体
を焦がしていくから。



「明日、楽しみにしてるよ」



私は恥ずかしさに耐えられなくて、ぎゅ
、と目を瞑る。



そんな私に、最後まで甘く囁いていく香
坂。



───……彼の声は、まるで媚薬だ。



◆◆◆



「希美ー、萌ちゃんから電話だけどー」



その夜、夜ご飯を食べていたら、固定電
話片手に、お母さんに呼ばれた。



萌……?



どうしたんだろう、と思いながら電話に
出ると、いきなり甲高い声が耳をつんざ
くように響く。



『ちょっと希美ーっ!携帯なんで出ない
のよー!!』


「ご、ごめん。電源切っちゃったのかも
……」




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