【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
苦笑いしながらそう言うと、「もう!希
美ってそういうとこ無頓着だよね!」と
怒られた。
あんまりケータイって弄んないからね、
電車に乗るときとかに電源切っちゃうと
、結構そのままほっといちゃうんだ。
「それで?どうしたの」
『どうしたの、じゃないよーー!!』
え、そんな叫ばなくても。
ちょっとビックリしていると、拗ねたよ
うな萌の声が聞こえてくる。
『もう!明日デートだって、なんで言っ
てくれなかったのさ!』
「……はい?」
……デート?
聞きなれない単語が飛んできて、思わず
受話器を持ったまま固まってしまう。
え、何いっちゃってんのこの子。
「萌……悪いんだけど、まったく身に覚
えが無いわ」
『まったまたーー!明日、香坂君と花火
デートなんでしょ!』
はぐらかさなくたって良いんだよ!と萌
の声。