【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
「希美、学級委員なんだ?」
「う、うん……」
「でも……」
と、和馬君はそこで言葉を切ると、す、
と指を伸ばしてきて、熱を孕んだ目尻に
触れた。
それから、ニヤッと笑う。
「やっぱり、泣き虫だな」
違う。
いつもは泣いたり、しないんだよ。
和馬君が……和馬君が居るから、泣きそ
うになるんだもん。
「……和馬君の、せいでしょ」
「ははっ、俺が悪いの?」
困ったように笑う和馬君。
和馬君は、ポンポンと私の頭を撫でると
目を細めて、柔らかく笑った。
「本当はもっと希美と話してーけど、授
業始まるから、また昼休みにでも、校舎
案内がてら話そうな」