【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
動揺で震えそうになる声を抑えながら、
キッと香坂を睨みあげる。
だけど。
香坂はしばらくそんな私を無表情で見つ
めていたかと思うと、くい、と口の端を
上げて、笑った。
「……冗談?強気だね、委員長。今の状
況、わかってる?」
「……なに言って……」
「保健室のベッドで、男女がすることな
んて一つだと思わない?」
訝しげに眉を寄せた私に、唇を触れそう
なくらいの距離まで耳元に寄せ、甘い声
を流し込んだ香坂。
その声に、ぞくり、と何かがかけ上がる
のを感じた。
「なに変なこといってんのよ……っ!」
そう言って、香坂を押し返そうと、両手
で香坂の胸板を押そうとしたけれど。
その手は逆に香坂に捕らえられてしまい
、頭の上に一つにまとめあげられた。
「……ねえ委員長、キスしようか」