【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
だけど玄関に向かう途中、僅かに開いた
母親の部屋の隙間から、甘ったるい声が
聞こえてきて、俺の苛立ちは増した。
俺は早足で家を出てから、苛立ちをぶつ
けるようにして、壁を思い切り蹴飛ばす
。
「クソッ……!」
どこに自分の母親の喘ぎ声聞かされて、
喜ぶ息子が居るんだよ……!
ヤりたきゃホテルでヤってこいっつーの
!
ああ、イライラする。
今日はなんて散々な一日なんだか。
いっそのことこのまま、前のように女に
嫌悪感を抱いて、女なんてクズみてーな
生き物なんだと。
そう思い込めればいいのに。
そうすれば、こんなにも委員長に胸を焦
がす事もないのに。
──それすら、許されない。
もう、手遅れだった。
委員長を嫌いになるには、委員長を知り
すぎてしまった──。