【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~





だけど玄関に向かう途中、僅かに開いた
母親の部屋の隙間から、甘ったるい声が
聞こえてきて、俺の苛立ちは増した。



俺は早足で家を出てから、苛立ちをぶつ
けるようにして、壁を思い切り蹴飛ばす




「クソッ……!」



どこに自分の母親の喘ぎ声聞かされて、
喜ぶ息子が居るんだよ……!



ヤりたきゃホテルでヤってこいっつーの




ああ、イライラする。



今日はなんて散々な一日なんだか。



いっそのことこのまま、前のように女に
嫌悪感を抱いて、女なんてクズみてーな
生き物なんだと。



そう思い込めればいいのに。



そうすれば、こんなにも委員長に胸を焦
がす事もないのに。



──それすら、許されない。



もう、手遅れだった。


委員長を嫌いになるには、委員長を知り
すぎてしまった──。





< 198 / 426 >

この作品をシェア

pagetop