【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
あまりの痛みに言葉を失っていると、キ
ッ、と委員長に睨まれた。
「そうやって無理に笑おうとするの、や
めなさいよ気持ち悪い!」
委員長はそう言うと、不意に、寂しそう
に眉を下げて。
「ねえ、香坂は何を抱えてるの……?ど
うして誰にも頼ろうとしないの……」
「───」
もうこれ以上、俺に触れないで。
泣きたいと、思ってしまう。
このどうしようもない痛みを、受け止め
てと、願ってしまうから。
俺はこの時初めて、誰かに自分の痛みを
共有して欲しい、と感じたんだ。