【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
もしそうなんだったら……。
とっくに和馬君に、気持ち、伝えてるも
ん……。
「えー、でも、香坂君が最近女の子遊び
止めたのだって、好きな子が居るからっ
て噂だよ?」
「そうなの?」
「うん。"ソイツにしか興味ない"って、
誘いも告白も、全部断ってるんだって」
「へー……」
そうなんだ。
まあ香坂に好きな女の子が居るのは知っ
てたし。やっとその子だけを想えるよう
になったって事よね。
良いことじゃん、と微笑ましく思ってい
ると、何故か萌が苦笑いしていた。
「へーって、それだけ?」
「それだけって?」
そう首を傾げると、「だーかーらー!」
と萌が少し声のボリュームを上げる。
「もっと他にこう…なんかないの!?」
あるでしょ!?とでも言いたげに見つめ
てくる萌。
「えー……別に……香坂の好きな子って
どんな子かなーとか?」