【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
お客さんがいればいるほど注文だって増
えるわけで。
さっきから厨房係の子達が鬼のような形
相で動き回ってる。
……と、私もこんな所でボーッとしてる
場合じゃないんだった。
私は気持ちを入れ直して、仕事に取りか
かろうとしたその時。
「あっれー可愛いメイドさんじゃーん」
「お!ほんとだこれは上玉だな」
という声が聞こえてきて。
そっちに目を向けると、ドアの所で萌が
男二人に絡まれていた。
チャラチャラした奴らに絡まれて、萌は
苦笑いを浮かべていた。
……はあ、もうほんとにナンパなんか文
化祭ですんじゃないっての。
私は一つため息をついてから、萌の元に
むかった。
「──ちょっと、そういうの困るんで、
他の人を当たってくれませんか?」