【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
自分の存在をそんな風に否定して生きて
るなんてそんなの……。
「虚しいじゃない……」
ぎゅう、と香坂のシャツを握りしめると
、香坂は少し寂しそうに笑った。
「……委員長、優しいよね」
そんなことない。
優しくなんて、ない。ただ普通の事を言
っただけで。
ふと、そこまで考えてある事に気付き、
私は慌ててバッと香坂から離れた。
急に距離を取った私を、不思議そうに見
てくる香坂。
「委員長?」
「ご、ごめん……。女は嫌い、なんだっ
け……」
なのに私ってば、思い切りくっついちゃ
ったし!
あわあわとしていると、一瞬驚いたよう
に目を見張っていた香坂が、ふわりと視
線を和らげた。