【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
その言葉に甘えようと思って、というお
母さんに、軽くため息をつく。
もう……なんでもかんでも勝手に決めち
ゃうんだから……。
「……わかったよ。で、いついけばいい
の?」
「明日の朝!」
「ハイハイ。了解」
私は明日の旅行が相当楽しみなのか、ル
ンルンのお母さんに苦笑いしてから、ま
た夕食の肉じゃがへと箸を伸ばした。
◆◆◆
「きゃーっ!お久しぶり、希美ちゃん!
」
和馬君の家に行くと、バンッ!という豪
快な音を立ててドアが開き、それと同時
にものすごい速さで何かが抱きついてき
た。
目の前で、茶色いふわふわの髪の毛が揺
れてる。それにそこから甘い匂いもして
、思わずうっとりしそうになった思考を
慌てて引き戻した。
そして、私に抱きついてきたその人に、
挨拶をする。
「……お久しぶりです、千枝(ちえ)さ
ん」