【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
次の瞬間、眠気なんて遠い彼方へ吹っ飛
んでしまった。
「……希美」
不意に、甘さと切なさが交ざったような
声で名前を呼ばれたかと思ったら。
目の前に、目を閉じた和馬君の顔があっ
て。
触れるようにしてくっついた唇は、ほん
の一瞬で離れていった。
……え?
「……もう、寝るか」
唇を離した和馬君は、フイッと顔を逸ら
してそう言って、ベッドとは別に敷いて
あった布団へと潜り込んでしまった。
でも、私は放心状態で──……。
……今、和馬君に……キス、された?
◆◆◆
「おはよう希美」