【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
千枝ちゃんに見送られながら限界を出て
、二人で並んで家路を辿る。
家に着くまで、ずっと他愛ない話をして
いて──。
「───送ってくれてありがとう。昨
日もお世話になりましたって言っといて
くれる?」
家の前まで着いたとき、私がそう言うと
、和馬君は頷いた。
「じゃ、また明日、学校で」
そう少し笑って、家の中に入ろうと、く
るりと背を向けた瞬間。
「──待って」
そんな声と一緒に、後ろから突然和馬君
に抱き寄せられた。
停止しかける思考。
何が起こってるのかなんて、自分でもわ
からなかった。
「……希美、まさか昨日のキス、覚えて
ねえの?」
いきなりその事に触れられるとは思って
もみなくて、驚いてしまう。