【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
「良かった……っ!ずっと、寝てたから
心配で……っ!ゴメンね、私のせいでゴ
メンね―――……」
小刻みに肩を震わす萌を、ぎゅっと抱き
しめてあげる。
「萌が悪いんじゃない。あんな所に、木
材置いておいたバカが悪いのよ」
ちょっと拗ねるようにそう言うと、萌は
私を見上げて笑った。
だけど涙と鼻水でぐちゃぐちゃで、折角
の可愛い顔が台無しだったけど。
「良かった……。希美、死んじゃったか
と思ったよ……」
「大袈裟。あれくらいじゃ死なないよ」
呆れたように笑う。もう涙も鼻水も拭い
て、いつもの萌に戻っていた。
萌は私から離れると、ドアに置き去りに
していたカバンを持ってくる。
「帰ろ、希美」