【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
そう思って和馬君を見上げると、和馬君
はそんな私に、苦笑いを浮かべた。
「……初デートくらい、俺にかっこつけ
させろよ」
な?と言いながら、和馬君が私の前髪を
くしゃっと撫でる。
私は乱れた前髪を撫で付けながら、しぶ
しぶと和馬君の言う通りにした。
席に着くと、フッと照明が落ちて、辺り
が真っ暗になる。
すると不意に、横から和馬君の手が伸び
てきて、私の手のひらを握った。
それにびっくりして思わず肩を震わすと
、クスッという笑う声が、和馬君から聞
こえた。
「か、和馬君……」
「何?」
「は、恥ずかしいよ……」
「何が?」
……意地悪。わかってるくせに。
ちょっと和馬君を睨むと、和馬君がニヤ
リと笑った。