【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
帰り道。
さっきは水平線近くが薄闇だったのに、
ちょっと経ったうちに真っ暗だ。
街灯だけをたよりに歩きながら、ふと、
はしゃいだように萌が口を開いた。
「そういえば、香坂君めっちゃかっこよ
かったねーっ!?希美助けた時!」
「……え」
思わず怪訝な顔で答えると、萌はキョト
ンと私を見上げた。
「あれ、覚えてない感じ!?」
「んー。すぐ意識飛んでったから」
そっかー。私のせいだねごめん……と見
る間にしおれていく萌。
あ……言葉間違った?
「それで、香坂がどうしたっての」
話を持ち上げるようにそう言うと、萌の
顔がパアッと輝いた。