【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
そんなに嬉しい出来事だったの、と内心
ビックリ。だけどなんだか嫌な胸騒ぎが
するのは気のせいだろうか。
「あのねー、木材倒れてね、希美が気を
失う瞬間、香坂君が駆けつけてきて」
「うんうん」
駆けつけてくれたのね、アイツ。
「希美のこと、お姫様抱っこしたんだよ
ーっ!」
「……」
―――胸騒ぎ、的中。
私は出来るだけ平静を装いながら、萌を
ジッと見つめた。
萌は、「もう本当に王子様みたいだった
なー」なんてうっとりと別世界トリップ
している。
「あのー、萌サン……?」