【完】保健室で君と××~プレイボーイとイケナイ恋愛授業~
まだ自分じゃ何も行動を起こせない小さ
な世界で、それでも俺は、泣き虫で寂し
がりやな希美を護っていく、と誓ってい
た。
平々凡々。且つ、順風満帆。
そんな我が家に、小さな亀裂入ったのは
、小学校四年生の時の事だった。
「今日は和馬の為に、クッキーでも焼い
ちゃおうかな!」
「ほんと!?俺、チョコチップクッキー
がいい!」
その日は日曜日で、母さんも父さんも仕
事が休みだった。
俺は、ニコニコと笑ってそう腕捲りする
母さんを見上げた。
そんな俺を、父さんが後ろから撫でてき
て。
「じゃあ、和馬の分と一緒に、俺のも焼
いて貰おうかな」
母さんが居て、父さんが居て、俺が居る
。